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2011年7月 8日 (金)

西表島の植物観察(5)

今日は今回の観察会の目玉のもう一つのウミショウブの紹介です。

海草の一種で日本では西表島および石垣島とその周囲の海域で見られ、本種の分布の北限だそうです。
ウミショウブの花は4月から11月(最盛期は6月から9月)の大潮の日と前後どちらかの日(計2日間)に集中して咲く為、その日を狙ってのツワーです。
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     ↑(ウミショウブ雄花 7.1)
雄花は海底近くで多数の白い花をつけ、成熟すると本体から切り離され、水面へと浮かび出ます。風や波の力によって、雄花は水面を走るように流されていきます。多い時は海面を真っ白に覆いつくすそうです。
バックの葉はウミショウブの葉です。
Umisyobu6325
     ↑(ウミショウブ雄花 7.1)
雄花は浮き上がると同時に花弁が反り返るように開き、高さ3mm程度の雪だるまのような形になって、水面の上に立ち上がります。
ほとんどの雄花はどこへともなく流されて終わり、ごく一部の雄花はたまたま、水面上に開いている雌花にひっかかり、その内部へとはいり込みます。
Umisyobu6319
     ↑(ウミショウブ雌花 7.1)
2枚の包葉の中に普通一つの雌花ができ、海底の株元から真っ直ぐ伸びた長い雌花の柄によって支えられています。花弁は3枚です。雌花の数はとても少なく数株しか見つかりませんでした。
Umidyobu6365
     ↑(ウミショウブ雌花 7.1)
白いのが運良く雌花に到着した雄花です。 潮が満ちてくると雌花は雄花を閉じ込みながら沈んでゆき、受粉を完了します。
雄花、雌花ともに一日花で、こうした受粉イベントが初夏から秋にかけての大潮の日に繰り返されるそうです。

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野の花」カテゴリの記事

コメント

yuukoさん

運任せ,天任せの受粉ですので、こんなに雄花が流れても受粉できるのは限られた運の良いものだけです。

訪れても見られる確率も少ないようで運が良かったです。

投稿: やまそだち | 2011年7月14日 (木) 15:32

すごいですね~
水の流れ任せの受粉
そういえば風任せの受粉をしているものもあるのですよね
こんな植物があるとは 感激です
西表島には全く馴染みのないものが沢山ありますね
面白かったでしょうね!!

投稿: yuuko | 2011年7月14日 (木) 09:00

みかんさん

九州にいたんですか。
テレビのニュースは私も見ました。
翌日に見る予定だっだのを情報が入り、急遽前日に観察しました。これだ当り。沢山流れている雄花が見られました。
翌日は全く見られず、別の場所に移動しまいがそちらも数個しか見られませんでした。ラッキーでした。

投稿: やまそだち | 2011年7月 9日 (土) 08:02

アライグマさん

現地の研究者から現物を目の前の説明を聞きましたが、聞けば聞くほど不思議な植物です。
顕微鏡で雄花が開く様子も見る事ができました。

投稿: やまそだち | 2011年7月 9日 (土) 07:56

その日、私は九州の伊万里のホテルにおりました。地元のテレビ局がウミショウブの受粉のニュースを流していました。
誰か知り合いが写らないかと期待していたのですが、ニュースに登場した観光客は、みな知らない人ばかりでした。
ツァーではやっと見られたようですね。今までの参加者は空振りばかりだったのですよ。
今回はラッキーだったですね。

投稿: みかん | 2011年7月 9日 (土) 00:46

ウミショウブは某国営放送で見ましたが
植物の偉大さを存分に見せ付けてくれました。
ヘ(^◇^;ヘ)(ノ;^◇^)ノ すっげーーーー

投稿: アライグマ | 2011年7月 8日 (金) 23:52

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